2015年9月、MT4のビルド880がリリースされワンタイムパスワード機能や公式ウェブトレーダーのリリースなど目新しいものが実装されました。利用者の方は是非チェックしておきましょう。
メタクオーツ社公式サイト(英語):New MetaTrader 4 Build 880: Web Trading, One-Time Passwords and Direct Payment for Services
MQL5コミュニティ(日本語):https://www.mql5.com/ja/blogs/post/649437
ブラウザでトレードできるウェブバージョンのMT4がリリース
これまで公式で開発されていたのはWindows版とスマホアプリ(iOS, Android)のみでブラウザ版MT4はありませんでした。そのため各ブローカーはサードパーティ製のウェブトレーダー(Sirixなど)を利用していましたが、この度ようやく公式バージョンがリリースされました。
ウェブトレーダーのメリットは、普段利用しないパソコンからMT4をインストールせずに取引口座にアクセスできたりと、OSや端末に左右されないという点です。iOSとAndroidはFlashをサポートしていませんが、HTML5で開発されているためスマホでも利用することができます。(普通はアプリを使いますが)
残念ながらすぐに使えるとは限らず、ブローカー側で有効にする必要があるため実際に利用できるのはもう少し後かもしれません。

MT4からブラウザバージョンに遷移可能に
上記ウェブトレーダーのリリースに合わせ、Windows版MT4から簡単にブラウザバージョンにアクセスできるようになりました。
MT4内の口座番号を右クリックしてLogin to Web Traderをクリックするとブラウザが開きログインすることができます。

シグナルとホスティングサービスの支払い時にログインが不要に
シグナルの購読やVPSの利用、EAの購入をする際にはまずMQL5コミュニティのアカウントに入金をしてから代金を支払うという手順でしたが、これからは決済にダイレクトに移動するため一手間減ることになります。
MT4のシグナルタブからシグナルを見ると各種決済ボタンがあり、

クリックすると決済画面に移動します。

ワンタイムパスワード
MT4の取引口座にワンタイムパスワードを設定することができるようになりました。ワンタイムパスワードを設定することにより、ログインごとにスマホアプリで生成されるパスワードを入力する必要があるため、不正アクセスが非常に難しくなります。
設定はスマホアプリから行うことが可能です。
iOS(OTP=One Time Password)

Android

スワップなどの商品の詳細が簡単に閲覧可能に&幾つかの新しい項目が追加
気配値から右クリックで「仕様」をクリックするとその通貨のスワップなどの詳細画面を表示できるようになりました。スプレッドの表示と同じく、なぜこれまでこの機能が実装していなかったのか不思議なくらい基本的な機能です。

表示項目も充実したので、重要項目をチェックしておきましょう。

ストップレベル
これは決済注文を出す時の制限で、現在価格から40ポイント(4ピップス)離れていなければ決済注文を出せないという意味です。
契約サイズ
1ロットの取引量を表します。10万となっている場合、1ロットは10万通貨となりますのでXMのマイクロ口座などはこの数値が1000になります。
証拠金ヘッジ
両建てポジションに必要な証拠金のパーセンテージです。0ということは両建てをしても2倍の証拠金は必要なく、片道の証拠金だけで両建てが可能という意味です。
Minimal volume, Maximal volume, Volume step
何故か日本語化されていませんが、最低取引量、最高取引量、注文可能単位です。画像の場合、0.01ロットが最低取引量で50ロットが最高、そして0.01ロット刻みで注文が可能という意味です。
スワップタイプとスワップ額
スワップタイプはポイントとなっていることが多数で、スワップが-3.68となっているなら一日のスワップ金額は「-3.68ポイント」となります。1ポイントは最小桁数を表すので、例えばUSDJPYが123.000の時に1ポイントを足すと123.001となり、EURUSDが1.12340の時に1ポイントを足すと1.12341となるため、3.68ポイントというのは0.368ピップスと同額になります。
USDJPYを10万通貨保有し、スワップが-3.68ポイントなる場合、1ピップスは1000円ですので1000×0.368=368円が1日のスワップ金額になります。
取引時間
一番下に表示されているのはその商品の取引可能時間です。上から日曜日から土曜日まで表示され、表示されている時間はサーバーの時間です。サーバーの時間はブローカーにより異なりますが、気配値の上に表示されているのがサーバー時間です。

QuotesとTradeの2項目があり、Quotesはレートが配信される時間、Tradeは実際に注文を出すことができる時間です。CFD商品は通貨と違って取引時間が24時間でない場合が多いので簡単にチェックできて便利になりました。
その他のバグの修正など細かい点はこのページでは掲載していませんので、公式サイトを確認してください。