iPhone、iPad用のMT4アプリの簡単な使い方や機能を紹介します。ちなみにAndroid用のインターフェースは少し違いますが、応用は可能なのでAndroidユーザーも参考にしてください。
アプリのインストール
Metatrader 4 FX取引
MetaQuotes Software Corp.無料posted withアプリーチ
MT4のアプリは全FX業者が共通のアプリを利用することになっています。Windowsデスクトップ用MT4は業者ごとにそれぞれカスタマイズされているので使い分けする必要があるのが大きく異なる点です。
また、iPad用アプリも別にあるわけではなくiPhoneと同じアプリです。
iPhoneとiPadでの機能の違い
iPhoneとiPadでのアプリの機能の違いは基本的にはありません。
iPadで開くとこんな感じです。かなりデスクトップ版に近い見た目です。
そしてiPadでは複数のチャートを一度に表示することが可能で、iPhoneとは同じアプリとは思えない便利さになります。複数のチャートの表示の仕方は、このページ内のiPad専用 複数のチャートを表示する方法の項目内で解説しています。
日本時間を表示することは可能か?
スマホ版に限らず、MT4では表示される時間を変更する機能はありません。常にサーバー時間が表示されます。
FX業者によって時間が違う(だいたい日本時間から-6時間)ので、時差を把握して脳内変換するしかありません。さらにサマータイムによって定期的に1時間ズレるので、正直使い勝手はよくないですが今のところ我慢するしかありません。
サーバー時間は気配値で確認するのが一番手っ取り早いでしょう。
気配値に表示する通貨ペアとチャートの仕様
気配値とは各通貨のリアルタイムレートを表示する画面です。
気配値ではただ一覧が表示されるだけではなく、気配値に表示している通貨だけが取引画面で選択可能です。さらに、気配値に追加していない通貨はチャートに表示できません。いちいち追加しないとダメです。
また、すでにチャートを表示している通貨は気配値から削除できません。例えばチャートで開いているEURUSDを気配値から削除したい場合は、一旦別の通貨でチャートを開いてから削除するという二度手間です。
この仕様はデスクトップ版でも同じなので覚えておきましょう。
スワップを確認する方法
通貨ペアをタップし詳細を選択すると、その通貨ペアの様々な情報を見ることができます。ここでスワップや1ロットのサイズ、両建ての時に必要な証拠金などが記載されています。スワップポイントは、タイプにポイントとあれば1ポイント=0.1ピップスという意味です。
iPad専用、複数チャートを並べて表示する方法
まずはチャートを1つ以上表示している状態で気配値から新しいチャートを追加します。
1つのチャート大きく表示していると何も変化がないように見えますが、実は後ろにチャートが追加されています。
次にチャートを複数表示に切り替えます。
チャートを広く使いたい時は、画面左の気配値や注文画面のアイコンをタップすると閉じることが可能です。
最大化
水平
垂直
タイル
さらにタイル表示のみさらに別の表示方法が用意されています。もう一度タイルをタップすると、センター→トップ→左→ボトム→右と変化します。
これは要するに、上下左右どこにメインチャートを置くかを指定できます。
Android版MT4で複数チャート
ちなみにAndroid版MT4は複数チャート機能はありません。おそらく開発元のメタクオーツ社がMT4の開発に力を入れていないからです。利用者の多いiOSにはせめて対応しておこうという考えなのでしょう。
チャートにインジケーターを表示する方法
インジケーターはチャートの上にある「f」のアイコンをタップします。
タブレットなら、チャートをタップして表示されるサークルの「f」をタップします。
メインウィンドウとインジケーターウィンドウ1とあり、チャート上に表示されるインジケーターがメインウィンドウ、チャートの下側に表示されるのがインジケーターウィンドウです。
インジケーターを表示したいほうをタップするとインジケーターリストが表示されるので、追加したいインジケーターを選択します。
最後にインジケーターの設定画面となり、数値や色を変更できますが詳しくなければ数値は弄る必要はないので右上の完了をタップして終わりです。
インジケーターの削除
インジケーター画面で右上の編集をタップし、削除したいインジケーターの左側のアイコンをタップすると削除ボタンが表示されるのでタップして削除します。
インジケーターウィンドウ1を全て削除すると、メインウィンドウだけの表示となってしまい一見インジケーターウィンドウを追加できない用に見えますが、メインウィンドウをタップしてインジケーターウィンドウ1に表示されるインジケーター(例えばRSIやMACD)を追加すると、自動的にインジケーターウィンドウ1に表示されます。
カスタムインジケーターの追加
EA、スクリプト、カスタムインジケーターは、標準搭載されていないサードパーティ製のものをダウンロードして使うものなのでスマホでは使えません。
スマホトレードでカスタムインジケーターを使用したい場合は、家のPCでMT4を動作させリモートデスクトップでトレードするといった方法しかありません。家にPCがないならVPS契約ですね。
家のPCを常時起動で使うならリモートデスクトップのアプリを使って安く実現できます。
参考記事(外部):【連載第2回】iPadを最高のモバイルPCにする リモートデスクトップアプリ比較
ラインを表示する方法
抵抗線や支持線などをチャートに描画するには、チャートの上にある図形のアイコンをタップします。
あとは追加したいものを選ぶだけです。
MACDをライン表示にはできない?
色を変更したり数値を変更するのはできますが、ライン表示にすることはできないようです。とにかくスマホ版は機能が限定されているので、こういった細かいことは我慢するしかないでしょう。
背景色を変更する方法
チャートをタップして設定を開きます。下までスクロールするとカラーという項目があるのでそこで背景色やローソク足の色など、細かな設定ができます。
Black on White(白背景)とGreen on White(黒背景)があるのですが、iPadではなぜか白背景しか選択できません。
Green and Redはロウソク足の色のみ。Customで選んでも背景色は変更できない。なんで?
Askラインを表示したり、自分の注文をチャートに表示する方法。
チャートの設定を開いて「Ask価格ライン」の項目をタップすると買いと売りの価格ラインの両方をチャートに表示できます。スプレッドが視覚的にわかりやすくなるのでオススメです。
また、トレードレベルをオンにすると保有ポジションや予約注文の位置でラインが表示されます。これもオンにしておいて損はありません。
OHLCとは?
OHLCという項目が設定にありますが、Open(初値)、High(高値)、Low(安値)、Close(終値)の略です。オンにするとチャートの上部にそれぞれ表示できます。
RSIなどのインジケーターの現在値を確認する方法
設定にあるデータウィンドウをオンにして、クロスヘアで見たいローソク足のところに持っていけば確認できます。
トレードのやり方
新規の成行注文の出し方と指値逆指値の設定
デフォルトでは即時実行となっています。これが価格を指定しない成行注文です。
新規注文と同時に決済指値と逆指値、ようするに利確と損切りを設定するには、ストップロス(損切り)とテイクプロフィット(利確)でレートを指定します。
指値または逆指値で新規注文をする方法
即時実行(成行)を変更するだけですが、LimitとStopってどっちがどっちなのかややこしいですよね。覚え方は「今より有利な価格がLimit、不利な価格が反対のStop」です。
今より安い価格で「買う」なら有利な価格で買うという意味なのでBuy Limitになり、反対に今より高い価格で「売る」なら有利な価格で売ることなのでSell Limitです。で、それぞれの反対がStopです。
最初はややこしいかもしれませんが慣れるとどっちがどっちなのか覚えられるでしょう。
保有ポジションの指値と逆指値の変更
ポジションを保有していればトレードのところに表示されます。変更したい注文を長押しするとメニューが出るので注文変更を選択します。それぞれ任意のレートを入力し注文変更をタップすると変更完了です。
iPadの場合は画面下のトレードタブを選択していれば注文一覧が並んでいるので同じく長押しでOKです。
ポジションの決済方法
決済したい注文を長押ししてクローズをタップします。決済なのでストップロスとテイクプロフィットの変更はできずスリッページのみ指定可能です。オレンジのバーのクローズをタップすると決済完了で、確認画面も出ないので注意しましょう。
ワンクリック注文のやり方
チャート画面で画面を横向きにすればワンクリック注文ウィンドウを出せます。が、縦にすると消えます。
もちろんiPadでも使えますが、残念ながらAndroid版では使えないようです。
スマホで一括決済はできない
不便なことに、MT4はワンタップで全決済する機能がありません。デスクトップ版ならスクリプトを使えば解決できますが、スマホでは使えません。
ひとつひとつ決済していくのは苦行なので覚悟しておきましょう。
これに関してはマジで解決方法がありません。
約定通知などをプッシュ通知で受け取る
アプリのプッシュ通知機能を利用すると、取引が約定した時、注文が変更された時、アラームが鳴った時その他マージンコールやロスカットの通知をスマホでリアルタイムに受け取ることが可能です。
しかし、あくまでもデスクトップ版MT4経由なのでデスクトップ版が起動している時のみ通知を受け取ることができます。
不便すぎるでしょコレ…
とにかくプッシュ通知を届ける設定方法を紹介します。まず初めにメタクオーツIDをアプリで確認します。
設定画面の「チャットとメッセージ」をタップし、画面下部に表示されるIDがメタクオーツIDです。
次にデスクトップ版MT4でこのメタクオーツIDを入力します。ツール->オプションを開き通知設定のタブで上記メタクオーツIDを入力します。テストボタンをクリックするとスマホに通知が行くはずなので、何も反応がなければメタクオーツIDを間違えている可能性があります。
これで設定は完了です。複数の業者のMT4に同じIDを入力しても問題なく、アプリでログインしていない口座の通知も受け取れます。
ただ、パソコンでMT4はずっと起動しておかないとダメなので忘れないように。
アラート機能もない
スマホアプリ単独ではアラート機能も使えません…
ただ、デスクトップ版MT4でアラートを設定して、それをNotificationに設定すればスマホのMT4に通知が来ます。メタクオーツIDの設定をお忘れなく。
機能制限が多いですが、やっぱりないと困るのがスマホアプリ…最低限の使い方を覚えておいて損はないでしょう。
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iPadでMT4のチャートにペンで自分で書く方法はありすか?