FXではピップスという単位が使われており、多くの方が「何ピップスで利確・損切りする」、「1日何ピップス目標」などとしています。これは複数の通貨を扱っているからですが、個人的にピップス数で考えるのはやめたほうがいい理由を説明します。
1ピップの金額はバラバラ
通貨ペアによって1ピップの金額が異なります。日本円と英ポンドでも1.3倍位差があります。この問題点はリスク管理において致命的で、リスクも1.3倍取っているという認識が必要です。
1回1回のトレードにおいてリスクとリターンがバラバラということは、全体の勝率などから単純な1回あたりの利益の期待値などがアテになりません。
利確と損切りの金額を固定化
この解決方法はとても簡単です。利確と損切りを設定する際にピップスは気にせず固定の金額にするということです。例えば残高の1%とするなら、口座残高100万円で1回の取引はすべて1万円で損切りとなります。
こうするとものすごくトレード分析がしやすくなります。仮に利確も損切りも1万円とした場合勝率が50%ならトントンとなり、勝率が50%を超えたら利益が出るということになります。もしくは、利確を1万1000円損切りを1万円とし勝率がちょうど50%ならトータル収支はプラスになります。
さらにロット数も金額に合わせる
金額を固定するということはロット数も通貨により変動します。まず利確損切りの金額は決まっているので、どこで利確と損切りをするか決定します。この時何ピップスで決済とは決めずチャート上でこの位置と決めるのがいいです。あとは設定した金額にロット数を合わせるだけです。
実際の流れ
今回紹介したことを実際に利用する時の一例を紹介します。これは私が実際に行っているテクニカルトレードの流れです。
まず損切りを約1万円とし、利確は損切りに対して20%以上(この場合12000円以上)とする。
オートチャーティストでトレードする通貨と利確ポイントを決定
取引ツール上で利確を設定
次に損切りも設定。損切りは利確ポイントからアバウトに設定。上で書いたように、私の場合最低でも利益確定金額は損切りの1.2倍以上としています。これを基準にアバウトという意味です。
予定損失が約1万円になるようにロット数を調整
今回はcTraderを使って解説しましたが、理由として注文前に予定損益額が表示されるからです。(利食いと損切りをピップス指定ではなくレート指定できれば100点ですが)
MT4の場合予定損益額がわからないので、予め計算しておくかEAなどを利用する必要があります。
トレードの極意はすべてシステム化すること
上記例では自分の裁量による判断を行う場面を可能なかぎり少なくしています。損切りと利確を設定しているので基本は放置です。
エントリーのタイミング基準、損切りと利確のラインと金額などを予め決めて後はルールに従ってひたすらトレードするだけでFXで勝つ可能性を高められるはずです。是非実践してみてください。
例外もあり
当然ながら今回紹介したことに当てはまらないトレードスタイルもあります。例えば1種類の通貨しかトレードしないなどです。
特にテクニカルトレードにおいてはその通貨の背景などはあまり関係なくトレードできるので、色々な通貨を取引した方がいいです。その場合には今回紹介したことを参考にしてみてください。
オートチャーティストとは
オートチャーティストについては公式サイト(英語)や公式の日本語マニュアルを見てください。テクニカル分析を提供する会社で、色々なブローカーと提携しており国内のブローカーだとOANDAなどで利用することができます。