FxProの提供する固定スプレッド口座と変動スプレッド口座を例に挙げ、どちらが得かについて紹介してみよう。
コスト面では変動スプレッドが絶対に良い
仕組み上、ブローカーはスプレッドを固定する代わりに、スプレッドを少し上乗せする必要がある。従って、変動スプレッドのほうがコストは安いのである。
例えば、スプレッドが1から1.5ピップスで変動しているとする。固定スプレッドを1.3ピップスにしてしまうと、実際のレートが1.5ピップスになった時にブローカーが赤字になるからだ。
平常状態の市場での、一番広がったスプレッドを固定スプレッドとして設定する、というのが現実的である。そうすることで指標時以外の状態はほぼカバーできるからだ。
だからといって、広すぎるスプレッドも良くないためどうしてもブローカーが赤字になるタイミングで注文が入ってしまった場合は、ブローカーは約定拒否(リクオート)させる。
※上記スプレッドはあくまで例のため、変動スプレッドでも一時的に固定スプレッドより悪くなることもある。
FxProの変動スプレッドと固定スプレッド口座を比較
ヨーロッパの取引時間またはアメリカの取引時間では、USDJPYやEURUSDの固定スプレッドは1.6ピップスで、変動スプレッドだと1.0~1.5ピップスで推移していることが多い。FxProの固定スプレッドは狭めに設定されているが、やはりほとんどの場合は変動スプレッドのほうがコストは安いだろう。
しかし変動スプレッドが得というのはあくまでも理論上であり、実際にはFxProの場合EURJPY、GBPJPY、NZDUSDのペアでは固定スプレッド口座のほうが得だった。
末尾に.fixとついているのが固定スプレッド用シンボルとなる。
固定スプレッドのメリット
変動だと0.1ピップスでも安く約定させたいと思い、気になってなかなか注文を出せないということがある。固定であればそういった事を気にせずに済む。
また、固定スプレッドだと利益確定までのピップスが常に一定で計算がしやすいことや、固定スプレッドのほうが運用しやすいEAなどもある。
固定スプレッドのデメリット
固定スプレッドというのはあくまで市場が平常の状態のみであって、肝心の指標時や市場オープン直後、クローズ直前などはスプレッドが広がってしまうのである。指標時なども固定にするなら、それを見込んだ更に広いスプレッドで固定しなければならず、あまり現実的ではない。指標時に取引するのが好きな人からすれば固定スプレッドを選ぶ意味があまりないと感じるだろう。
また、約定拒否(リクオート)の存在も無視できない。例え指標時や市場オープン直後にスプレッドが広がっておらず固定であっても、ブローカーがそれを約定させなければよいだけで、スプレッドが広がってなければ良いというわけではない。
固定スプレッドを提供する海外FX業者
今では固定スプレッドを提供する海外FX業者はかなりマイナーとなった。最初から固定スプレッドを提供していた業者と違って、2015年に入ってから新たに固定スプレッド口座を追加したFxProは非常に珍しい。
国内業者の固定スプレッド
このページで紹介した固定スプレッドの仕組みは国内業者のGMOクリック証券やDMM証券には当てはまらない。これらのブローカーは0.3銭の固定スプレッドを提供しているが、スプレッドが狭いということはブローカーの利益が少ない、こうなると約定拒否やスリッページ、もしくはスプレッドの拡大で利益を確保する。
これらは最終的にトレーダーの損となるため、最初からスプレッドで利益を確保しているFxProのほうが良いのである。また、FxProはスリッページの発生状況(有利か不利かなど)を定期的に公開しており透明性が高い。
海外FX業者ではこういった異常に狭いスプレッドで釣るようなブローカーはほぼ存在しておらず、FxProのように健全なビジネスモデルなら相応のスプレッドが必要なのである。
もしあなたがGMOクリック証券やDMM証券で、約定遅延や約定拒否、スプレッドの異常な拡大や滑りを経験しストレスを抱えたことがあるのであれば、それは格安のスプレッドの料金だから当然のことなのである。
外部リンク:FxPro公式サイト