ハードウェアウォレットってどういうものか知りたい、という人のために実際に購入した私が簡単に説明してみます。
ハードウェアウォレットとは?
ハードウェアウォレットは仮想通貨を保管するための物理的な財布(ウォレット)です。
仮想通貨を安全に保管するためにハードウェアウォレットを使います。
なぜハードウェアウォレットは信頼できるのか
ハードウェアウォレットは簡単に言うと、すべてをコントロールできる鍵が流出しないようにする専門の機器です。仮想通貨はインターネット上のものなので、こうしてオフラインにすることでセキュリティが強固になります。
ハードウェアウォレットに保管すると、送金をする時にハードウェアウォレットを使わないといけません。本体を盗まれない限り安全で、さらに盗んでも暗証番号がわからないと何もできません。
独立した専門の機器なので、パソコンのウィルスやマルウェアのようなものに感染することもありません。PCに接続して使いますが、画面を盗み見られても全く問題のないように設計されています。
もちろんオープンソースで作られていることも信頼のできる理由です。
失くしてしまった場合
ハードウェアウォレットに保管していた仮想通貨は、本体を紛失しても復元することができます。
最初に使う時に、復元フレーズ(リカバリーフレーズ、リカバリーシード)という12個か24個の単語をメモします。ドラクエの復活の呪文みたいなものですね。復元フレーズを間違ってメモするなんてミスは絶対にしてはいけません。
この復元フレーズを使って別のウォレットで全く同じデータ(資金)にアクセスすることができるようになるので、本体を紛失しても即座にパーというわけではありません。
運営元が潰れた場合
TrezorやLedger Nano Sを販売、運営する会社が潰れてしまった場合ですが、復元フレーズが他社と互換性があるため他のウォレットアプリを使って中の資産を復元することが可能です。よって死角なし。
当然、運営元はあなたのハードウェアウォレット内の資産を管理してるわけではないので持ち逃げリスクなんてありません。
ハードウェアウォレットの使い方
ハードウェアウォレットは、USBケーブルでPCに接続しウォレットアプリを開いて操作します。ブラウザアプリから操作するのでWindowsでもMacでも使えますし、私はChromebookで使っています。
![Trezorのウォレット](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_auto,q_glossy,ret_img,w_885,h_688/https://fxsearch.jp/wp-content/uploads/2017/08/Trezor-wallet-PIN.png)
Trezorの拡張機能は本体の管理アプリで、実際のウォレットはhttps://wallet.trezor.io/にアクセスして利用します。
ハードウェアウォレット内に仮想通貨を送る場合は本体がなくても問題ありませんが、ウォレットから送金するときは必ず本体の操作が必要です。
スマホだけでハードウェアウォレットを使う
Trezorはサードパーティ製のウォレットに対応しているので、スマホだけでも利用できます。こちらで対応ウォレット一覧が掲載されています。
ただ、Trezorの端子はアンドロイドスマホと同じMicro USBなので、変換コネクタなど用意する必要があるので注意しましょう。
対応通貨
ハードウェアウォレットは対応しているウォレットがサポートしている仮想通貨しか保管できないので、何でもかんでも保管できるわけではありません。
簡単に言うと、マイナーな通貨は対応していません。
Ledger Nano Sの対応通貨はこちらから見れます。イーサリアムのトークンはMyEtherWalletを使うことで保管できます。
ハードウェアウォレットを比較
私はTrezorとLedger Nano Sの両方を持っていますが、総合的にはTrezorのほうが使いやすいのでオススメしたいです。
しかしリップルのXRPを保管したいなら、Trezorが未対応なのでLedger Nano Sを使ったほうがいいですね。
あとは見た目や雰囲気でいいと思います。
ハードウェアウォレットのデメリット
仮想通貨を買うなら、ハードウェアウォレットを絶対に持っていたほうがいいかと言えば、実はそうではありません。
購入の手間
ハードウェアウォレットは海外で作られているので、海外から購入している人が多いです。
偽物を掴まされるリスクを避けるために、Amazonやメルカリなどで信頼できない人から買うのはオススメできないからです。
可能であれば直販で、どうしても海外のサイトでオーダーすることができない人は国内取引所のZaifがTrezorの代理店をやっていてAmazonから購入できるのでそちらを利用しましょう。
ただし、在庫切れしていることが多いので急に手に入らないかも知れないと思っていたほうがいいと思います。
値段
Trezorは約12000円、Ledger Nano Sは約8000円で、直販の場合さらに配送料が約3000円かかります。少額しか保管しない人は割高に感じるでしょう。
自己管理というプレッシャー
ハードウェアウォレットは復元フレーズがある限り本体を紛失しても保管した資産はなくなりません。
言い換えると、復元フレーズを守るのがもっとも重要だということです。なぜなら復元フレーズがあれば、本体がなくても中の資産にアクセスできるので遠隔から盗まれてしまうからです。
タンス預金と同じような感じです。高額になればなるほどプレッシャーが増します。
ハードウェアウォレットを買わずに取引所に保管しておくなら、2段階認証を設定して不正アクセスを防ぐようにしましょう。取引所が破綻してパァになるより、不正アクセスで盗まれるほうが圧倒的に多いです。