cTraderは非常に素晴らしいFX取引ツールで、完全なSTP環境(FX業者が顧客の注文をのまずに市場にダイレクトに流す)でしか動作しない取引ツールなため、プロ投資家も十分に利用可能なほどです。高機能なチャート、直感的な注文機能、MT4同様外部のカスタムインジケーターや自動売買ソフトの利用などMT4に劣らない機能を搭載しています。
このページでは基本的な機能と使い方を解説するので、使いこなせるまで大変ですが頑張ってマスターしましょう。
cTraderの基本的なことに関する解説や機能面の紹介、特にMT4やMT5との違いについてはこちらのページをどうぞ。
cTrader IDを取得する
まず、どのブローカーでもcTraderを使うならcTrader IDというものが必要です。
外部リンク:cTrader IDの登録
このアカウントが何をしてくれるかというと、全cTraderブローカーの取引口座を一括で管理してくれます。
TradeviewでもFxProでも、cTraderを使うなら同じEメールアドレスのcTrader IDにログインすることですべてのcTrader口座が紐付きます。
MT4と決定的に違う点がここです。MT4では取引口座の番号とパスワードでログインするところをcTraderではcTrader IDでログインするのです。
昔と違って今はcTraderを使うならこのcTrader IDは必須になりました。
追加口座を追加する方法
このcTrader IDのおかげで、cTrader口座を追加開設した場合自動的にリンクするようになっています。
とにかくMT4のように口座の番号とパスワードを入れてログインするという作業はありません。取引口座はcTrader IDにリンクするか、それだけです。
日本語に変更する
スマホアプリはこちらです。
日本時間に変更する
cTraderではMT4と違いプラットフォームの表示時間を変更できます。日本時間なら画面右下からUTC+9を選びましょう。
口座の切り替え
画面左上、メニューの下に現在ログイン中のアカウントが記載されており、クリックすると別のアカウント一覧が表示されワンクリックで切り替えが可能となっています。まだ一度もログインしていないアカウントでログインする場合は、すぐ横のアイコンをクリックするとログイン画面が出てくるので口座番号とパスワードを入力しログインすると、次回からは一覧に表示されるようになります。
チャートの追加
チャートの追加方法を3通りご紹介します。気配値パネルではワンクリック、メニューから追加する場合は表示したい通貨を選択しましょう。
チャートの表示方法変更
チャートの表示方法には3種類あり、それぞれ「複数チャート画面」、「単一チャート画面」、「フリーチャートモード」となっています。英語ではそれぞれMulti、Single、Freeとなります。左上のメニューのツールから変更も可能ですし、画面右のアイコン(画像内赤矢印)から変更も可能です。
複数チャート画面
開いている全てのチャートが決められた大きさで表示されます。自動で調整してくれるため便利です。
単一チャート画面
ブラウザのタブのように表示されます。1つのチャートを大きく見たいときに便利です。
フリーチャートモード
複数チャート画面と似ているようですが、1つ1つのチャートの大きさをある程度自由に変更できます。チャート同士の境目をマウスで動かすだけです。
もっと自由にチャートを配置する
Windows版限定の機能で「チャートを切り離して表示」することも可能です。これはcTraderアプリケーションの外へチャートウィンドウを持っていけるようになるため、マルチディスプレイでチャートを表示している方などは重宝するでしょう。アプリケーション内にチャートを戻すにはウィンドウを閉じればOKです。
チャートに表示されているアイコンの解説
まずは、チャートの上部に表示されているアイコンから順に見て行きましょう。なお、チャート上で右クリックすることで同様の設定ができるので覚えておきましょう。
左から順番に解説していきます。
拡大縮小
チャートの表示する範囲を5段階変化させることができます。
テンプレートの保存・読み込み
チャートに表示するインジケータ、配色、時間足などの設定をテンプレートに保存しておけば、簡単に他のチャートにも同じ設定を適応可能です。色々設定をいじった後はまず保存しておくのが良いでしょう。
ローソク足など切り替え
ラインチャート、ローソク足、バーチャート、ドットチャートの切り替えができます。
時間足
1分足から月足まで細かく選択でき、ティックチャートも選択できます。
注文パネル
注文量を選択できクイックトレードをオンにしておけばチャートを見ながらすぐに発注可能です。
チャートに表示する情報
保有ポジションの建値やグリッド線、出来高などをチャート上に表示するかを選択できます。実際に表示非表示を切り替えてみて、自分に必要かどうかを判断するのをおすすめします。
インジケータ追加
移動平均線、MACD、一目均衡表などのインジケータを追加できます。Windows版ではカスタムインジケータをインストールし、さらに豊富な種類のインジケータを表示可能です。
チャートの配色
チャートの背景やローソク足の色など細かな色の設定ができます。
インジケータ編集
追加したインジケータ一覧が表示されています。削除するのもここからです。
クイックトレードでワンクリック注文
クイックトレードとはワンクリックまたはダブルクリックで「確認画面を省略して注文を発注する」ことです。ダブルクリック注文に設定すると誤発注を減らすことができます
設定の変更は左上メニュー -> お客様設定 -> クイックトレード設定から行うか右上のショートカットアイコンから可能です。
QuickTrade execution settingsとは、クイックトレードで注文した際に自動的に決済注文を設定することができる機能です。オプションなので設定をしなくてもOKです。
保有ポジションの指値や逆指値の設定方法
注文済みのポジションの決済や指値の設定は保有ポジションの横にある歯車マークをクリックします。
画像の青枠内の損切りと利食いの設定を変更します。ピップス指定と価格指定のどちらも可能で、その価格で決済した場合の損益額と残高の変動率も見ることができます。
ポジション全決済機能
全決済ボタンをクリックするとすべての注文を一気に決済することができます。間違って決済してしまうのを防ぎたい人はクイックトレードの設定をダブルクリックにしておきましょう。
cTraderでの全決済の様子を録画してみました。18個のポジションを決済するのに約0.2秒でした。スペックも関係しそうだけど3個くらいなら完全に同じ時間に約定してます。MT4よりは早いでしょうね。
ちなみに滑りに関しては流動性とロットによるのでなんとも言えません。 pic.twitter.com/dmuCtz926J— ヨネダ メガネ(海外FX) (@fxsearch1) March 18, 2020
トレーリングストップなど高機能な決済注文を利用する
トレーリングストップが何かついてはこちらをご覧ください。
リンク:http://kabu.com/item/auto_trading/trailingstop/
各ポジションの左横にある歯車アイコンをクリックします。
損切り項目の下にある「Trailing Stop」にチェックを入れると、指定した損切りラインからトレーリングが開始します。2016年4月のアップデートにより、cTraderを起動していなくてもトレーリングストップが作動するようになっていますので、設定後はパソコンを終了させても問題ありません。
アドバンス決済注文とアドバンス損切り機能の設定の仕方です。最初に保有ポジション横にある盾マークをクリックします。
次のような設定画面が表示されます。
上の画像左側にある「アドバンス決済注文」は、指定したピップス数の利益に到達したら指定したロットだけ決済するということができます。
例えば1ロットのポジションに50ピップスの利益が出たら半分の0.5ロットだけ決済し、100ピップスの利益になったら残りの0.5ロットを決済するということができます。この場合、利食い1のPIPSを50にし取引数量を0.5(50k)に設定し、利食い2にも同じ設定をすればOKです。
次に、右側にある指定したレートに到達した際に自動的に損切り注文を設定する「アドバンス損切り」機能を紹介します。この機能は、最初は-50ピップスのところに損切り注文を置き、30ピップス利益が出たらプラマイゼロラインに損切り注文を自動的に変更したい時などに利用します。
下の画像のように設定した場合、10ピップスの利益が出た瞬間に約定レート+0ピップのレートに決済注文を置くということです。すなわち、「追加」の項目に5ピップスを指定すれば、5ピップスの利益を確保できます。
なお、「アドバンス決済注文」と「アドバンス損切り」はcTraderを常時起動しておかないと発動しません。
商品詳細ウィンドウの解説
画面左側に表示されている各商品のiマークをクリックすると、その商品の詳細を確認することができます。最低注文量や最大注文量、手数料やスワップの値を確認するのに使います。
手数料のパーミリオンというのは、100万通貨ごとの手数料額で米ドル単位になります。FxProでは45ドルとなるので、USDJPYであれば10万通貨(1ロット)の新規注文に4.5ドル、決済時にも同額の4.5ドルが発生するので計9ドルとなります。
アラートの設定方法
指定したレートに到達した時にお知らせしてくれる機能です。ツール->Set Price Alertから設定します。
アラートを設定したい通貨を選択し、アラートが発生する価格を設定します。ASKが買い値、BIDが売り値となり、現在の価格より上の価格でアラートを発生させるなら最高値、下の価格で発生させるなら最安値を選択し、価格を設定します。
上の画像の設定であれば、現在の買いレート(ASK)が110.632で、110.70に到達したらアラートを鳴らす、という設定です。
さらに2種類のオプション機能があり、ポップアップ表示とサウンドをオンにすると、次の画像のようなポップアップが音とともに表示されます。
Send EmailをオンにするとcTrader IDのメールアドレスで通知を受け取ることができるので外出時などに役に立つでしょう。
ちなみにオプションを両方オフにするとアラートの意味がありません。どちらかはオンにしましょう。
取引履歴を見る
過去の取引履歴を保存するときは決済履歴のタブから行います。全履歴はもちろんのこと、指定期間のみや指定した通貨のみを表示することができ、エクセルかHTMLにエクスポートすることができます。
レイアウト変更
チャートだけを表示したい場合や、左側の気配値の表示を消したい場合はレイアウトの変更を行います。
MT4であればそれぞれ独立したウィンドウとして表示されているのでバツをクリックするだけでチャートをすべて閉じることができますが、cTraderではそこまで柔軟に変更することができないためチャートを表示しないということはできません。